TRAVELER'S JOURNAL

世界一周経験者による、本・旅・アートの記録

LIFE

【BOOK】星を見た人生 ⑶ ーノラの場合

『ねずみ女房』を書いたゴッデンは、1907年にイギリスで生まれました。この本を翻訳した石井桃子が生まれたのは、偶然ですが1907年。そしてその前年、1906年に、ノルウェーの劇作家イプセンが亡くなりました。 イプセンは、社会劇の傑作といわれる『人形の家…

【BOOK】星を見た人生 ⑵ ー生がぎらりと光るとき

わたしが『ねずみ女房』という絵本で一番美しいと思うのは、めすねずみが「星を見た」場面です。この瞬間のことを何と形容していいのか、自分ではうまい表現が浮かびません。 しかし、茨木のり子の詩に、まさにこの瞬間を言い表している言葉を見つけました。…

【BOOK】星を見た人生 ⑴ ーある主婦の不倫のおはなし?

昨今おおはやりの「不倫」に関連するはなしです。 イギリスのルーマー・ゴッデンという女性が書いた、「ねずみ女房」という絵本があります。素朴な絵と、やわらかい文章で構成された絵本です。そんなかわいらしい絵本なんですが、 「これは不倫を奨励する本…